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【第3話】天才の姉だけ溺愛する両親→発達障害の私は犬小屋に放置され…

前回の内容はこちら▼

【第2話】天才の姉だけ溺愛する両親→発達障害の私は犬小屋に放置され…
前回の内容はこちら▼ こちらもおすすめ▼ 本編 母は私を怒鳴りつけ、 頭もひっぱたいた。 私はつんのめって、 前のめりに倒れ込んだ。 10歳の私に、体が大きい母の力は、 ただひたすら恐怖だ。 痛い、苦しい、怖い。 三つの感覚が私を襲い、 パ...

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【第1話】天才の姉だけ溺愛する両親→発達障害の私は犬小屋に放置され…
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本編

ノートのチェックでは先生に

 

担任「もっときれいに

書きうつそうね」

 

と、何度も注意された。

それは母にも伝わったらしく、いつも

 

母「恥をかかせるんじゃないよ、

このグズが!」

 

叱られる結果になった。

学校からは、特別支援クラスへの

移動を勧められたとも聞いたけれど、

母は嫌がったという。

 

母「おまえは普通クラスから

出るんじゃないよ!

マヤのためにならない」

 

姉は私と正反対で、成績優秀だった。

スポーツも得意。見た目も可愛い、

合唱大会では独唱を任される、

作文コンクールでも上位入選、

とにかく「天才」の名を

ほしいままにしていた。

ううん。

本当は、私にも分かっている。

何がどう違うのか。

天才の姉と、生きづらい特徴を

いくつも抱えた私とでは、

天と地ほども違うと。

分からないのは、姉妹の間に、こんな

大差がついてしまった理由だけだ。

 

なんで、姉には何もかもが

与えれたのだろう。

どうして、私は何一つ

与えられなかったのだろう。

いや、そうじゃない。

与えられなかっただけならまだいい、

普通にさえ手が届かない程、

足りなすぎる。

神様は不公平だ。

私は心の中で、あまりにも

差がありすぎる自分と姉との、

才能の違いを恨みながら、母に

言いつけられた掃除をするのだった。

 

夜になると、もっとつらくなる。

父が仕事から帰って来て、

姉も塾が終わる。

私以外の三人が揃えば、

一斉攻撃が始まるのだから…