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本編
アスカ「最初、ルールをよく分かって
いなくて、勝手に答えてしまった
事への罰ってことですか?」
スズキ先生「いや、罰とは言って
いませんでしたが…『教育』だと…」
私は正直、ちっとも
納得できなかった。
その後もスズキ先生は、
ヨコタ先生の主張を1つ1つ
聞かせてくれたのだが、
どれもこれも、おかしいと感じたし、
腑に落ちなかった。
避難訓練の時、ユイに『遅い!』と
怒ったのは、クラスのリーダー的存在
を厳しく叱ることで、クラス全員に
分からせる効果があるのだとか…
(え?それって、ユイを見せしめに
したってことじゃないの…???)
宿題のプリントをユイの席にだけ
置かなかったのはただのうっかりで、
うっかり間違えるのは
誰にでもあることなので、
特に謝る必要はないと判断したとか…
(間違って生徒を怒ったのに、
謝らない先生って…
そんなの、教育に悪いじゃん!!)
ユイには、
「ヨコタ先生は厳しいけど、
ユイの為に言ってくれて
るんだって考えてみよう」
なんて私は言ったが、
理由を聞けば聞くほど、
(これはユイの為なんかじゃなく、
ただの嫌がらせなのでは…?)
と感じた。
アスカ「ヨコタ先生の言い分は
分かりましたけど、少しも
納得できません。スズキ先生は、
ヨコタ先生のおっしゃっている事が
正しいと思われますか?」
スズキ先生「それは…私も正直、
正しいとは思っていませんし、
納得もしていません。
ヨコタ先生にも間違いを指摘し、
改めるよう厳しく指導しましたし、
私も、今後は今まで以上に、1年3組
の様子を見るように致します」
アスカ「スズキ先生から厳しく
指導されて、ヨコタ先生は
何か言っていましたか?」
スズキ先生「自分の指導方法が
間違っていたと、反省しているよう
でした。特に、『自分は先生に嫌われ
ているからいつも怒られるのだ』と
ユイさんに勘違いをさせてしまった
事を、後悔しているようでした。」