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【スカッとする話】彼「お前、重いわ…」→結婚直前で彼氏に捨てられた私は公園で…【第20話】
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 タカハシさんの話を一応最後まで 聞いていたカズヤが、 また怒鳴り出した。 確かに…タカハシさんは 何故カズヤの会社にあんな事を? 私も疑問に思い、 タカハシさんの顔を見る。 タカハシ...
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本編
タカハシ「打ちのめされた
スカミちゃんの姿、
とても見ていられなかった…。
そして、スカミちゃんをそんなにも
傷つけたキミに、抑えようのない
怒りが湧いたよ。
よくもうちの娘を!ってね!!」
タカハシさんは、目を赤く充血させ、
カズヤに怒鳴った。こんなに感情を
荒げる姿を見るのは初めてだった。
元々オーラのあるタカハシさんの
怒りは、周囲の空気まで
震わせているようだった。
さっきまであれほど威勢が
よかったカズヤは、すっかり
縮み上がっていた。
私がカズヤに捨てられた事を
報告したあの日、
「任せてくれ」と言った意味が、
私にもようやく分かった。
カズヤ「じゃ、じゃあ…。
俺、スカミとよりを戻します!!
それでいいですか!?
浮気相手とは今すぐ別れます!!
それで、スカミと結婚します
から!!」
タカハシ「いいわけないだろう!!
そんなこと、スカミちゃんが
望んでいるとでも思うのか?!
どこまで人をバカにすれば
気が済むんだ!!
お前はもう、二度とスカミちゃんに
顔を見せるな!!!わかったか!!」
タカハシさんは、カズヤに
殴りかからんばかりの勢いだった。
カズヤは怯えきった様子で、
消え入りそうな声で
「は…はい…。すみません…」
と謝り、ペコペコと何度も
お辞儀をしながら去っていった。
私はそんなカズヤの後ろ姿を、
ただボンヤリと見送った。
特に何の感情も浮かんで来なかった。
(カズヤ、
今度こそ本当にさようなら…)
これで本当に、全て終わったんだ…。
もうカズヤが会社に来ることも
ないだろう。
私はひとつ深呼吸をして、
タカハシさんの方を見た。
タカハシさんは少し恥ずかしそうに
笑って、頭を掻いた。
タカハシ「ちょっと、
格好つけすぎちゃったかな…?」