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本編
課長「ミワ君は、モモコ君が
出勤してくる約2週間、
改めて注意を払ってもらうことと、
引き継ぎの件をお願いしたい。
宜しく頼むよ」
ミワ先輩「…わかりました。
ちなみに…補充の人員って…?
募集かけて頂けるんですよね?」
課長「もちろん!…まぁ、新規に
採用するか、社内からの異動に
なるかはまだ分からないが…
とりあえず、人員は補充される」
ミワ先輩「わかりました。ありがとう
ございます。宜しくお願いします」
課長「…以上かな?うん。
正式に決まったら、私の方から
発表するので、しばらくは…
ここだけの話。ということで…」
ミワ先輩「…はい」
スカミ「わかりました」
課長と別れた後、私とミワ先輩は
「ちょっとスッキリしました…」
「イイ感じに決着しそうだね!」と、
胸を撫で下ろしたのでした…
『一件落着』と言うにはまだ少し早い
ですが、あと少しでモモコの顔を
見なくて済む、いや、モモコに顔を
ジーッと見られなくて済むと思うと…
なんでもかんでも真似されて
モヤモヤしなくて済むと思うと…
ちょっとした仕事のトラブルで
「私ならもっと上手くやれる」と
いちいち言われなくて済むと思うと…
そして何より、後をつけられたり、
振り向くとそこにモモコが立って
いないか心配しなくていいと思うと…
1ヶ月後は、バラ色に思えてきます。
その日の帰り、グループラインで
親友2人に「朗報!朗報!」と
送った私は、
“横取り発表&号泣事件”の後に、
SOSのスタンプを送った時の
気持ちとは正反対の、
晴れやかな気持ちでした。
「なになに〜?」「どしたの〜?」
「ちょっとー?」「もったいぶらずに
早く教えてー!」
親友達から催促ラインが届く通知を
見ながら、この報告をした時に、
自分の事のように喜んでくれる
2人の姿を思い浮かべて、
1人、電車でまた泣きそうに
なってしまったのでした…… 終