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本編
俺は建設会社で働いている。
仕事は決して楽では無いが、
自分に向いていると思うし、
気に入ってもいる。
愛する嫁と、可愛い娘。大きくは
ないが自分の家も手に入れた。
家族3人で、仲良く、
幸せな毎日を送っていた…。
嫁は人目を引く華やかな美人で、
性格はとても穏やか。
いつも楽しそうにニコニコしている。
出会ってから15年以上経つが、
声を荒げて怒ったところなど、
一度も見たことがない。
ホント、俺にはもったいない
ような良い嫁で、あえて
欠点を挙げるとすると…
嫁「ねぇねぇ、テレビで
見たんだけど、今これが大人気
なんだってー!私も買っていい?」
嫁「これ、今すっごく流行ってて、
びっくりする程美味しいんだって!
開店時間から並んで、10個も買って
来ちゃった〜♪ 一緒に食べよ!」
という具合に、結構なミーハーで、
流されやすいところがあるのだが、
そこも好奇心旺盛な少女のようで、
嫁にゾッコンな俺には、
可愛らしく見えてしまうのだった…。
結婚から2年後に生まれた娘は、
幼い頃からかなり頭が良く、
学習意欲も強かった。
通っていた学習塾からの勧めと、
本人からの強い希望もあって、
中学受験に挑戦したのだが、
なんと、有名私立大学附属の
女子中等部にあっさりと合格してしまった。
娘「やったー!!!合格だよー!!」
嫁「キャー!!すごいすごい
すごい!! 娘ちゃ〜ん!!
よく頑張ったね〜!!!」
受験を全面的にサポートしていた嫁も
大喜びで、まるで自分の事のように
誇らしげだった。
俺の方は面接や入学式ぐらいしか
関われなかったのだが、夕食の
時間に家族で食卓を囲みながら、
娘が毎日目を輝かせながら
話してくれる、学校の様子や
友達との出来事を聞くのが
とても楽しみだった。
よく“女の子は年頃になると
父親を嫌がるようになる”というが、
うちの娘に限っては、絶対に無い!!
と断言できる。
休日、嫁に何か用事がある時なんか
は、娘と俺の2人だけで朝から
晩まで外出するほど仲が良いのだ。