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本編
分かりやすく言うなら、
フランケンシュタイン
状態だった。
しかも、鼻と唇の間にも、
鼻毛に見える線が
描かれている。
有り得ない!
道理で、母が涙ながらに
私の顔をハンカチで
こするはずだ。
今まで花嫁のヴェールを
深くかぶっていて、
そのうえ俯き気味だったから、
誰にも気づかれなかった
らしい。
私も、鏡を見ながらの
メイクではなかったので、
こんな顔にされていたなんて、
全く思いもよらなかった。
式場は軽くパニック状態に
なっていた。
責任者が吹っ飛んできて、
何やら謝罪の言葉を
むにゃむにゃ言ってた
ようだけど、半分も
耳に入って来なかった。
母は、どうしても
この落書きメイクが
取れないと、
泣き崩れてしまったし、
父は顔を真っ赤にして
怒りをあらわにしている。
親族もざわつき、
参列してくれている
友人たちはおろおろと、
お互いの顔を
見合わせていて、
居心地が悪そうだった。
ヨシオ「大丈夫か、スカミ?
式を続けられるか?」
スカミ「ム、無理……」
ヨシオ「そうだよな」
彼は、そっと私の
顔に再びヴェールを被せ、
さらに背中で庇うような
姿勢になってくれた。