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本編

改めてドアが開いた。

父と腕を組み、

祭壇へ向かって

一歩一歩進む。

 

 

周囲からは祝福の

拍手が降り注がれてくる。

ああ、幸せだ。

 

 

私は今、世界で

一番幸せな女性だ。

そう確信が湧いて来る。

 

 

祭壇前では、

神父と新郎ヨシオが

待っていた。

 

 

父親に連れて来られる私を、

緊張した雰囲気で

見ているらしい。

 

 

そんな様子が伝わって来る。

ヨシオとは、大学入学後の

サークル勧誘で知り合った。

 

 

テニスサークルなんて、

いかにも大学生らしい。

 

 

それまでは、

どちらかといえば

インドア派だった私。

 

 

思い切って運動系

サークルに入ってみても

いいかな、なんて思った。

 

 

本当のところは、

ヨシオにほとんど

一目惚れしてたから

なんだけどね。

 

 

幸いな事に、

彼も私を気に入って

くれたみたいだった。