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本編

スカミ「はい。コン、

何とかっていうお薬です」

 

 

保健医「そうなんだね。

大事なお薬だから、

頑張って飲もうね」

 

 

保健の先生は女の人で、

とても優しい。

お薬を飲む事も、

頑張ってと微笑みながら

言ってくれた。

 

 

何だか、雰囲気が

おじいちゃんに似ていて、

私はこの先生が好きだった。

 

 

でもお母さんに言われた事を、

全部正直には打ち明け

られなかった。

 

 

せっかくおじいちゃんに

「スカミは正直だ」と

ほめて貰えたのに。

 

 

お父さんもお母さんも、

私がADHDだと言われた事に、

とてもがっかりして、

避けるようになった。

医者の先生には

 

 

医師「コンサータを処方します。

18mgから始めましょうね。

継続して飲む事で、

症状を抑えます」

 

 

母「治るんですよね?」

医師「病気ではないので、

治るという事はないです。

 

 

ご本人が感じる辛さを

軽減させるための薬なので」

 

 

母「ええ?

治らないんですか?

じゃあ飲ませても

意味ないじゃないですか」

 

 

医師「いえ、意味はありますよ。

今よりは楽になるはずです」

母「楽になるとかじゃなくて、

この子が普通になれるか

どうかが問題なんです」