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本編

私の気持ちは、

激怒しているお母さんから、

あっさりそれた。

 

 

これは自分でも、

どうにもならない。

確かに私は注意力が足りない。

集中力もない。

 

 

何とか頑張ろうとしても、

中で頭がぼんやりしてしまい、

別の事を考え始めてしまう。

 

 

スカミ(あ、ダメだ。

お母さんが怒ってる、

話を聞かなきゃいけない。

分かってるのに)

 

 

お母さんに怒鳴られながらも、

私の心は違うところへ

飛んで行ってしまった。

 

 

もっと小さいころの記憶。

あれは5歳の時だ。

今はもういないけれど、

優しかったおじいちゃんを

思い出していた。

 

 

祖父「スカミは絵が上手いなぁ」

 

 

画用紙いっぱいに、

確か庭の絵を描いていた。

ひょっこり姿を現した

 

 

おじいちゃんは、

私の絵を見て

にっこり笑ってくれた。

 

 

その頃から、

お父さんもお母さんも、

私には厳しかった。

 

 

すぐ注意力が尽きてしまい、

気持ちがどこかに行ってしまう私を、

いつも怒っていた。

 

 

だけど、おじいちゃんだけは

違った。