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本編
空手をやっているようには、とても見えない細身。
とにかく綺麗な男の子だった。
何なら、出会いからかれこれ10年以上たった今も、
モデル級のスタイルで綺麗なんだけど、彼は強い。
強くて優しい人だ。
そんな彼を、私は「推し」だと公言し、
ずっと追いかけている。
メイコにはしょっちゅう「恋人に立候補したら?」とか
「見てるだけなんてむなしくない?」とか、
いろいろ煽られるんだけどね。
いいの。
私には彼に告白できない事情があるから。
見てられればそれでいいし、
最近では「推し」だと言いまくったせいか、
自分でもその気になってきている。
彼は私の「推し」だと。
店員「よっ!
二人とも、今日も売り上げへの協力、
ありがとうございまぁす」
シオン先輩目当てでカフェに通っているうちに、
若い男性店員とも仲良くなっていた。