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本編

もしかしてノリオは、

勉強はやたらできるものの、

社会で使える知恵的なものは、

一切身につけていないのだろうか。

 

 

ノリオ「塾長も、こんな中卒のどこが良くて、

わざわざスカウトしたんだか。

俺でさえ、採用試験を受けたのに」

 

 

スカオ(あぁ、そういうことか)

ノリオの態度が悪い理由の、

少なくとも一つとして、

俺の学歴がないこと。

 

 

関連して、そんな俺が採用試験を

省略されてスカウト、

一方で出来が良いはずの自分は

特別扱いされなかった。

 

 

差をつけられた事が

気に食わないんだろうな。

これが逆の立場なら、

文句どころか鼻高々だろう。

なんとなく察した。

 

 

スカオ「それはともかく、

今日の授業についてです。

打ち合わせをお願いします。

仕事として割り切ってください」

 

 

意識して強めにいうと、

ノリオが顔を赤くした。

恥ずかしがっているというより、

明らかに怒っている。

 

 

リオ「そんな事はわかってる!

今日はまず俺の授業を見学しろ。

どういう流れで教えるか、ちゃんと見て学べ!」

腹立ちまぎれなのか、すっかり命令口調になっていた。