こちらもおすすめ▼
【第1話】嫁と娘が俺を馬鹿にし続けた結果→俺は娘の中学卒業式の日に消えた…
こちらもおすすめ 本編 俺はスカオ。 今年40歳のしがない警備員だ。 同い年の妻カツミ、 一人娘アヤの三人家族。 娘はまもなく中学校を卒業する。 本当に平凡な家庭だった、 はずなんだ。 様子がおかしくなったのは、 今から半年ほど前の事だった...
【第1話】出張から帰ると嫁が消えていた→重大な事実が発覚し…
こちらもおすすめ 本編 ヤヨイ「スカオさんへ。 疲れました。あなたとはもう、 やっていけません。 価値観が違っています。 我慢は限界を迎えました、 さようなら」 リビングのテーブルに 置かれていた書き置きを手に、 俺は血の気が引く思いを 味...
本編
ノリオ「うわ、騙された。
何だよ、塾長が直々に
スカウトしてきた講師っていうから、
さぞや凄い経歴だと思ってたら。
まあ、ある意味、
凄い経歴ではあるけどな?」
俺の紹介を聞いた途端、
英語科チーフ講師ノリオは、
急に態度を変えた。
たった一言が、ついさっきまで
ノリオ「スカオさん、
塾長から推薦されて、
うちの塾に来られたとか。
そんな講師は、
スカオさんの他にはいませんよ」
ノリオ「うちの塾レベルともなれば、
講師の採用基準も、
中途半端な進学校より厳しいんですよ。
ここの講師陣はね、
皆さん旧帝大のご出身なんですよ。
僕を含めて」
スカオ「は、はあ」
ノリオ「ちなみに、僕は東大卒です。
講師陣の中で、僕一人ですね。
で、スカオさんは?」
スカオ「僕?
僕の出身大学ですか?」
ノリオ「そうですよ、
ぜひ教えてください」
とてもフレンドリーで、
にこやかだった。
俺は少し考えた。
学歴について、
何度か嫌な思いをした事がある。
俺自身の考えもあり、
うかつに話すべきではないと
思っている事案だった。
どうしたものか。
モタモタしていたら、
焦らしているとか、
変に勘ぐられるかもしれない。
いつかは知られる事だと思い直し、
答える事にした。