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本編

つい数時間前までごく普通な

家庭の会話をしていた。

後輩たちとの会話もひと段落

ついて、そろそろ帰ろうと思って

スマホを取り出したとき、

大量の着信履歴があった。

 

スカミ「知らない番号から何件も…

怖いからお母さんに

連絡してみよう…」

 

私は恐怖を感じて母親に

連絡をするもでない。父親も同様。

意を決して知らない番号に

電話をかけたら、警察からだった。

 

警察『スカミさんのお電話で

お間違いないでしょうか?

突然ご連絡してしまい、

申し訳ございません 。

スカミさんのご両親が交通事故に

遭い、病院に搬送されました』

 

スカミ「えっ?」

 

私はすぐ指定された

病院に向かった。

数時間前までに生きていた人が次に

会ったときには冷たくなっている。

 

この現実がどれくらいショック

だったかは、今でも言葉でうまく

言い表すことができない。

両親の訃報を知った時、

私はしばらく放心状態だった。

 

スカミ「お父さん…お母さん…?

噓でしょ?」

 

一人っ子だった私はただ

その場に立ち尽くしてどうしたら

いいのかわからなかった。

放心状態が続いていたけど

今でも忘れない出来事が

葬儀の時にあった。

 

「誰があの子を引き取るの?」

 

「うちは無理よ、自分の子で

いっぱいいっぱいだもの」

 

「中学生なんてこれから

お金がかかるぞ?」

 

「可哀そうだけど施設に預けるしか

ないんじゃないかしら?」