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【第17話】父の奇妙な歩き方が気になったものの、放置していた私→その数日後...
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 スカミ「私が?作った?」 スカミ母「これ、スカミが 小学校3年生だったかな。 図工の時間に作ったやつよ。 お父さんにあげた灰皿」 は、灰皿!?まじ? そんなの作った!? これっぽっち...
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本編
ああ。だから、あんなにしつこく
「スカミは図工が」とか
何とかって言ってたんだ。
これをきっかけに、
いろいろ思い出した。
軟式テニスをやっているのも、
幼稚園時代に公園でお父さんと
遊んだのが……そうだった。
スカミ父「スカミは
テニスが上手だなぁ。運動神経が
いいんだな、足も速くて。
テニス選手に向いてるぞ」
スカミ「じゃあ、
テニス選手になるー」
あの会話が発端になったんだ。
小学生になったら、
地区の軟式テニスクラブに入って、
中学では部活も始めて。
私が熱中して頑張っている、
今のところの目標は、
お父さんが用意してくれたような
ものだった。
何だかな。妙な気分になって、
私は部屋に戻った。
今日もきっと、酔っぱらった
お父さんに絡まれるんだろうな。
嫌な予感はするけれど、
いつものような激しい
拒否感は沸いてこなかった。
やがて、午後11時になり、
また足音が近づいてきた。
ほんとに、何でこんなに
律儀なんだろう。
……ん?
スカミ(この足音、いつもと違う)