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【第11話】父の奇妙な歩き方が気になったものの、放置していた私→その数日後...
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本編
リコはそこまで足は速くない
はずだし、走ってきた割には
息も切れていない。
話を聞くと、リコはお父さんに
送ってもらったという。
スカミ「そうだったんだ」
リコ「実はね、昨日は
部活休みだったでしょ?
おばあちゃんの誕生日が近いから、
会いに行ってたの。
大会期間とかぶっちゃうねって
話してて、だったら
今日行こうって」
スカミ「リコのおばあちゃんって、
近所だっけ?」
リコ「ここから車で
1時間くらいかなー。
最近会えてなかったから、
みんなで外食した後もおばあちゃん
家に長くいて、おしゃべり
してたら、帰るの遅くなって」
スカミ「それで寝坊したんだ?」
リコ「家族みんなで寝坊
しちゃったよー。全員おまぬけ。
お父さんが、まだ少し時間に余裕が
あるって、車に乗せてくれて」
そっか。リコは私と違う。
お父さんに苦手意識は
無いんだろう。私だったら?
もし、遅刻しそうになって、
お父さんが「送る」と
申し出てくれたら?
この間と同じ勢いで、そんなの
しなくていい、そう言えるかな。
それとも、それはそれ
これはこれって割り切って、
車に乗せてもらうかな?
リコ「スカミは、お父さんと
うまくいってないんだっけ。
こんな時はありがたいって
思うものだよ」
スカミ「うーん。実際に
そうなってみないと
分かんないかも」
そんな話をしていた時だった。
急に教室の扉が開いて、
担任が緊張した顔を見せた。