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【第13話】弟ばかり溺愛する両親「息子だけでいい!」→私が祖父母に引き取られ20年後…
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本編
私が黙ったのを良い事に、
父は身を乗り出して来た。
父「あいつを跡取りにするために、
お父さんもお母さんも、
一所懸命に教育してやったんだ。
幼稚園に入る頃には塾にも
行かせてやったし、サッカー
少年団にも入れてやった。
中学生からは、
夏休みや冬休みのたびに、語学の
短期留学にも行かせてやった。
それなのに、ダイキは大学に
入ったとたん遊びまわって、
悪い友達とばかりつるんで、
しまいには家を出て行ったんだ!」
母「せっかく、いい友達を
選んであげていたのに!」
母も言いつのって来た。
両親が言いたいのは、弟を教育する
ために自分達は全力を尽くし、
最善と思われる手を打った。
なのに肝心の弟は、その恩に報い
ようともせず、家を飛び出したと。
なんてひどい子なんだ、
なんて可哀そうな親なんだ、と。
こういう事らしい。
スカミ「ふーん。まぁ、ダイキには
ダイキの考えがあったんじゃない?
出て行っちゃったものは
しょうがないわよ。
そのうち帰って来るんじゃないの」
父「いつ帰って来るか
分からんものを、ずっと
待っていられる余裕は無いんだ!
スカミ。この際は女でも構わない。
家に帰ってくれ」