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【第13話】弟ばかり溺愛する両親「息子だけでいい!」→私が祖父母に引き取られ20年後…

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本編

こちらはポカーンとしているの

だけど、そんな私をよそに、

両親はやたら盛り上がっている。

父は何だか感慨深げに目を細め、

母なんかハンカチで

目頭を抑え始めていた。何事!?

 

スカミ「お父さん?

それにお母さんも、何なの?」

 

父「迎えに来たんだ」

 

全く想像していなかった父の

言葉に、私は再びポカーン状態。

え?今なんて?

 

スカミ「迎え?」

 

父「ああ、家に帰っておいで」

 

母「あんた、いいところに

勤めてるんでしょ?」

 

スカミ「……それ、

もしかしてお金目当て?」

 

母の露骨な「いいところに

勤めている」発言で、ピンときた。

両親はやつれているだけではない、

どことなく薄汚れているというか、

身の回りに気を遣う

余裕が無いというか。

はっきりいって、

落ちぶれていると一目でわかる

恰好をしているのだった。

 

スカミ「今更何を

言うかと思ったら」

 

父「うちは大変なんだ。

ダイキが……ダイキが、

家を出て行ってしまった」

 

さっさと帰れ、

そう言おうとした矢先に、

父は弟の家出を告白してきた。

びっくりしてしまい、

つい追い出し損ねてしまった。