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【第11話】弟ばかり溺愛する両親「息子だけでいい!」→私が祖父母に引き取られ20年後…

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【第1話】弟ばかり溺愛する両親「息子だけでいい!」→私が祖父母に引き取られ20年後…
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本編

タクヤ「君のお父さんも

お母さんも、何というか。

100年くらい昔なら、

常識で通用したかもしれない

価値観にこだわってたんだよね。

 

たぶん、今もその考えは

変わってないかもしれない。

でも、スカミはとっくに

その価値観が支配する家から

逃げ出せてるじゃないか」

 

スカミ「あ、うん……」

 

タクヤ「実際に育ててくれた

お祖父さんやお祖母さんは、

そんな古臭い事を

考えていないんだろう?

スカミは、ご両親より祖父母さん達の方と

長く暮らして来たんだ。

ご両親より、よっぽど現代的な

考え方の祖父母さんとね。

つまり、今時なら笑われるような、

長男が跡取りだの、

女の子は要らないだの、

そんな考えとはかなり以前から

縁が切れてるんだよ。

もっと、お祖父さんとお祖母さんを

信じてみたらどうだろう?」

 

タクヤの話に聞き入っていた私は、

目から鱗が落ちる気分だった。

確かに!祖父母に教育され、

祖父の理解と祖母の後押しで、

私は大学まで行けたのだ。

 

そして、今となっては商社の

総合職を目指す立場にいるのだ。

両親の考えに染まっていない、

女の子だからダメなんだなんて、

私は少しも思っていない。

 

そう考えたら、かつての両親の

ように振舞うかもしれない、

なんて怖がる必要が

どこにあるのだろう?

素直に思えたのだった。