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本編

母「ママは、もうすぐ

赤ちゃんを産むの。

スカミの妹が生まれるのよ」

 

スカミ「わぁ、楽しみー!

私、いっぱい可愛がるねー」

 

そんな会話をしていた

記憶も残っている。

当時、母は妊娠していて、

ほぼ100パーセント

女の子だろうと言われていた。

実際に生まれたのは

 

父「男!?ほんとに男の子か!?」

 

助産師「はい、3050gの

立派な男の子です」

 

意外にも弟だったのだ。

みんながみんな、第二子も

女の子と思い込んでいたところに、

まさかの男子誕生。

 

普通の家庭だったら、

何だそうだったのかといった、

一種の笑い話で

終わったかもしれない。

でも、我が家は違った。

 

父「跡継ぎだ!

欲しかった跡継ぎが産まれた!」

 

父は文字通り、超ハイテンション

だったらしい。

母も父につられてか、

すっかり舞い上がったという。

実は、父は早くから起業していて、

私が産まれた当時には事業も軌道に

のり、結構裕福になっていた。

 

どのあたりで保守的な思想に

目覚めたのかは、定かではない。

しかし、父にとっては苦労に

苦労を重ねて興した会社が、

ようやく業績も上向きになり、

前途洋々の見通しが立っていた。