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本編

しょうがないよね、

今夜は混んでるんだもの。

私は、のんびり待っても

いいと思った。

しかし、タイガは

違ったようだった。

 

気のせい、いや気のせいで

あって欲しい。

 

タイガ「……ちっ」

 

今、もしかして舌打ちした?

ちって、嫌な音が聞こえたん

だけど、気のせいだよ、ね?

 

タイガの表情は、

またもや曇っている。

いけない、フォローしなくては。

 

スカミ「忙しそうだもんね。

お店もにぎやかだし。

聞こえなかったのかも」

 

私は手をあげ、さっきの

タイガよりやや大きめの声で、

店員さんを呼んだ。

今度は聞こえたようで、女性が

小走りに近寄ってきてくれた。

 

女性店員「はい、

ご注文はお決まりでしょうか」

 

アクアパッツァとその他を素早く

注文、やれやれと一息ついた。

タイガは不機嫌そうに

黙ってしまっていて、

何か会話を切り出そうにも、

そんな空気ではなかった。

 

早く料理が届いてくれると

いいんだけど。

幸い、注文のピークは過ぎた

ようで、そこそこ待ったものの、

まぁまぁ常識の範囲で

料理が運ばれてきた。