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本編

特に大学生ともなれば、

女子と知り合う機会は

たんまりあったのに、

その全てを棒に振ってきた。

 

たとえば…

サークルの飲み会帰りに、

たまたま帰る方向が

同じな女子と一緒に歩いた。

 

結構話がはずんで、

俺は楽しくおしゃべりしつつ、

駅へ向かう。

このまま仲を深められたらな~

とか思っていたら、

その子の彼氏が登場。

 

彼氏「おまえ、昨日の飲み会

帰りに男と歩いてたって?」

 

女子「ああ、スカオ君とね」

 

彼氏「なんだスカオかよ」

 

……ひどくね?

もちろん浮気相手に

なりたいわけでも、変な疑惑を

かけられたいわけでもない。

ないのだが!

 

この扱いはどうなんだよ。

あんまりにも、俺を男として

見ていなさすぎだろうが!

たいへん微妙な気分に

なったものだった。

 

こんなエピソードが、

俺の青春の大半を占めている。

パパ役でもいい、

保育園時代に戻りたい。

そんな事を思った夜も、

何度かある。

 

とかなんとか言ってるうちに

卒業を迎えて、普通に就職した。

半分以上は開き直りの

お陰だと思うが、勉強に打ち込んだ

事もあって、大手と呼ばれる

会社の内定をもぎ取れた。