前回の内容はこちら▼
【第20話】来院した母親の診察中、子供が変な手の動きを→そのサインの恐ろしい意味が…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 スカミ「母親として、ユウト君を 守ろうとは思わなかったんですか? なぜです?ユウト君を 守れるのはあなただけだったのに。 ダイキさんに捨てられるのが 怖かったんですか? それとも、あ...
1話から読みたい方はこちら▼
【第1話】来院した母親の診察中、子供が変な手の動きを→そのサインの恐ろしい意味が…
こちらもおすすめ▼ 本編 私の名前はスカミ。 年齢は38歳、独身。 精神科の医者で、 都内の総合病院に勤めている。 精神科で働いていると、 様々な問題を抱えた患者さん達の、 人生に関わる事になる。 患者さんと共に喜びを分かち合える 事もあれ...
本編
激昂するダイキの声は、
きっと廊下まで響いていたのだろう。
ドアの外からバタバタと足音が
聞こえた次の瞬間には、
警察官がドアを開け、カウンセリング
室に駆け込んで来たのだった。
警察官「大丈夫ですか!?」
ダイキ「な……なんだよ!!!
なんで警察がいんだよ!!!
お前……騙しやがったな!!!」
机を乗り越え、私に掴みかかろうと
するダイキを、すんでのところで
警察官が取り押さえた。
警察官「やめなさーい!!!」
警察官「大人しくしろっ!!!」
アヤカ「いやーーーっ!!!
ダイキーーー!!!」
ダイキはねじ伏せられながらも
私を睨みつけ、アヤカは
その場で泣き崩れた。
ダイキはしばらく暴れていたものの、
気付けばいつの間にか、何人もの
警察官がダイキを取り囲んでおり、
喚き続けるダイキを
力ずくで連行して行った。
残った警察官がアヤカを
立たせようとしたが、
アヤカは尚も泣き喚いて抵抗した。
アヤカ「な…なんで……
先生…私のこと騙したの…?」
私はアヤカさんの元に
歩み寄って答えた。
スカミ「騙したつもりはありません。
むしろ、私はアヤカさんを
助けたんですよ」
アヤカ「助けた…??
いい加減なこと言わないでよ!!!」
アヤカは涙で濡れた顔を上げ、
私を睨みつけてきた。
私はアヤカのそばにしゃがみ込み、
話を続けた。