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【第14話】出産トラブルで嫁か子どもどちらを取るか判断することになった浮気夫
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本編
全ての謎が解けたのは、
一日前だった。
私は、レイジの態度に不信感を覚え、
幼馴染のミホにある事を依頼した。
胎盤剥離という、命に危険が迫る
重体状態で入院した私は、
退院まで約三週間もかかった。
幸か不幸か、そのおかげで、
何もかもが判明したのだ。
対決は退院後だ。私は決意を固めて、
翌日に病院を後にした。
自宅には帰らなかった。
まっすぐ実家へ行き、
少し休んで野暮用も済ませてから、
改めてレイジを呼び出した。
帰ってくるものと思い込んでいた
らしい彼は、面倒くさそうな
態度でやってきた。
病室では父に睨まれ、がたがた
震えていたのに、時間が経って
強気を取り戻したんだろうか。
まあいいわ、後で泣きっ面を
存分に拝んでやるから。
レイジ「何なんだよ、母さんと、
帰ってくるの待ってたんだぞ」
スカコ「普通は夫が迎えに
来るものだと思うんだけど?」
レイジ「仕方ないだろう、
抜けられない仕事があったんだ。
スカコだって、金が無いと子供を
産めないとか何とか、
いっぱい言ってたじゃないか。
心配させないように、
仕事がんばってるのに、
文句言うのかよ」
スカコ「ふぅん。
ずいぶん可愛い仕事もあったものね」
私は、リビングの応接セットで
ある名がテーブルに、
とある写真をばらまいた。
たちまちレイジが顔色を失った。
レイジ「ええええ!?」
スカコ「何を驚いているの?
身に覚えが無いなんて
言わせないわよ、この浮気者」