前回の内容はこちら▼
【第1話】リビングに謎の盗聴器が…娘の作戦で迫真の演技してみた結果w
こちらもおすすめ 本編 シッ!黙って!! 娘のアカリが、唇に人差し指を あてて、私に声を出すなと ジェスチャーしてくる。 え?なに? 声を出そうとしたら、 娘は首を左右に鋭く振った。 目が怖い。 私は思わず自分の手で口を覆った。 いったい何...
こちらもおすすめ
【スカッとする話】嫁と娘「作業着姿で汚い!出ていけ!不潔男」と言われた→素直に家を出た結果w【第1話】
こちらもおすすめ▼ 本編 俺は建設会社で働いている。 仕事は決して楽では無いが、 自分に向いていると思うし、 気に入ってもいる。 愛する嫁と、可愛い娘。大きくは ないが自分の家も手に入れた。 家族3人で、仲良く、 幸せな毎日を送っていた…。...
【スカッとする話】子供の学歴マウントママ「低学歴が来るとバカがうつるw帰ってw」 帰ろうとすると…【第1話】
こちらもおすすめ▼ 本編 トウゴ「母さん、決めたよ。 俺は進学しない」 一人息子のトウゴが、 気持ちを固めたといった 表情を私に見せた。 高校二年生の春、 いよいよ本格的に 進路を決める時期だった。 一年生の時からずっと、 私、夫カズヒコ、...
本編
親指が、リビングの出入り口へ
向かうよう、くいくい動いている。
例のコンセントタップが、
娘に言わせれば盗聴器だというの
ならば、外で話をする方が安全だ。
私はうなずいて、
外出の用意を始めた。
アスカ「アカリは
カレーが好きだよねえ。
今日は日曜日だし、時間もあるから、
たまには手の込んだ
本格カレーでも作ろうかな」
アカリ「いいね!
私、お料理系動画で、
キーマカレーのレシピ見てさぁ。
一回食べてみたかったんだ」
なるべく冷静に、普段通りの会話を
心掛けて、私は娘と何気ない様子で
言葉を交わした。
うちはマンションだ。外に出るまでに
共用廊下を歩き、エレベーターに
乗らなければならない。
その間も、娘は夕食についての話を
し続けていて、表情はほんのり
緊張しているようだった。
エントランスを出て、
ふーっと息をつく。
娘は、いつも買い物に行く
スーパーマーケット近くの
カフェに寄ろうと提案してきた。
あんまりまじまじと見ていたわけでは
ないから、まだあのコンセントタップ
が盗聴器だとは思えない。
というか、うちのリビングに
そんなものを仕掛けられる
理由も分からない。
こういっては何だけど、
うちはごくごく普通の三人家族だ。
私はアスカ。40歳のパート主婦。
夫ヨウジは同い年のサラリーマンで、
娘アカリは15歳の高校一年生。
本当に、典型的な
庶民の家庭だと思う。
なのに盗聴器!?
カフェに落ち着いた私と娘は、
とりあえず飲み物を飲んだ。
ここまでの道のりは、普段からは
想像もつかないほど長く感じた。