前回の内容はこちら▼
【第16話】18歳で出産後、彼氏に捨てられた私→駅で出会ったコワモテの人に赤ちゃんを見せると…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 最後にお茶を飲んでいると、 またコワモテの親分さんが やって来た。 私はもう一度、「赤ちゃんを 返して下さい!」と頼んでみた。 すると、コワモテの親分さんは 私の向かいの席に腰を下ろ...
1話から読みたい方はこちら▼
【第1話】18歳で出産後、彼氏に捨てられた私→駅で出会ったコワモテの人に赤ちゃんを見せると…
こちらもおすすめ▼ 本編 皆さんには、『命の恩人』と 呼べるような人物はいるでしょうか? 私にはいます。 あの日…私は、数日前に 生んだばかりの赤ちゃんを抱え、 行き場を無くして途方に暮れていた。 もしもあの時、 『命の恩人』に出会えなけれ...
本編
(まさかヤクザの親分が、
赤の他人を助けるなんて…
裏では怖い事をしてるのかも
知れないけど…今は正直、
助けてもらえるなら誰でもいい!)
他に頼れる当ても無く、ツバサを
抱えて生きて行く事も出来ない私は、
コワモテの親分さんを信じ、
有り難くお世話になろうと決めた。
涙を拭いていると、突然、
襖を隔てた隣の部屋から、
女の人の怒鳴り声が聞こえてきた。
「何やってんだい、
このスットコドッコイ!!」
(へ…?スットコドッコイって…?)
思わずコワモテの親分さんの顔を
見ると、困り顔で溜息をつきながら、
首を横に振っていた。
女の人「これじゃないよ!
無添加洗剤を買って来いって
言っただろ!?赤ちゃんのお肌は
デリケートなんだよ!」
男の人①「す、すんません!
すぐに買い直して来やす!!」
女の人「こっちの服も全然ダメ!
綿100%じゃないじゃないか!!」
男の人②「へい!分かりやした!!
買い直して来やす!」
女の人「まったくもう…!
どいつもこいつも使えないねえ!!
ガキの使いじゃ無いんだから、
いっぺんでちゃんと買って来な!!」
大きな声が響いてくる中、コワモテの
親分さんはおもむろに立ち上がり、
襖の所まで歩いて行くと、
パシーン!と勢いよく開けた。
すると、向こうの部屋には、
ものすごい美人の女の人が
仁王立ちしており、
その前で、3人の男達が
土下座をして謝っていた。
女の人「……あら、お嬢ちゃん。
ご飯食べ終わったのかい?」