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【第16話】18歳で出産後、彼氏に捨てられた私→駅で出会ったコワモテの人に赤ちゃんを見せると…

前回の内容はこちら▼

【第15話】18歳で出産後、彼氏に捨てられた私→駅で出会ったコワモテの人に赤ちゃんを見せると…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 慌てて部屋から飛び出すと、 廊下の先からコワモテの親分さんが こちらにやって来るのが見えた。 私は怖さも忘れて詰め寄った。 スカミ「ツバサは?? ツバサをどこにやったんですか!?」 ...

1話から読みたい方はこちら▼

【第1話】18歳で出産後、彼氏に捨てられた私→駅で出会ったコワモテの人に赤ちゃんを見せると…
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本編

最後にお茶を飲んでいると、

またコワモテの親分さんが

やって来た。

 

私はもう一度、「赤ちゃんを

返して下さい!」と頼んでみた。

すると、コワモテの親分さんは

私の向かいの席に腰を下ろし、

「それは俺の質問に答えてからだ」と

言ってきたので、私ももう一度

席に座って向き合った。

 

コワモテ「お嬢ちゃん、

昨日は駅で何してたんだ?」

 

予想外の質問だったが、私は

(嘘をついても見破られる…)

と感じ、正直に答える事にした。

 

妊娠し、家を飛び出して出産した

ものの、退院初日に彼氏に

捨てられて帰る場所が無くなり、

行く当てもなく途方に暮れていたと

話すと、コワモテの親分さんは

しばらく私の顔を眺めていたが、

 

コワモテ「嘘はついてねぇ

みたいだな…よし、分かった。

行き場が無いなら、

ここにいればいい」

 

私は言われた意味が分からず、

私はキョトンとしてしまった。

 

コワモテ「ここは俺の家だから、

遠慮せず、好きなだけ

住めばいいって言ってんだ。

金も取らねぇし、変な事もさせねぇ。

赤ん坊を連れた女に野垂れ死に

されちゃあ寝覚めが悪ぃから、

自分の力で育てていけるようになる

まで、ここで好きに暮らせばいい」

 

低い声で優しくそう言うと、

コワモテの親分さんは

ニッコリ笑って見せた。

 

コワモテの顔はコワモテなまま

だったけど、なぜかとても安心出来て

緊張の糸が切れた私は、

「ありがとうございます…!!」

と言いながら、ボロボロと

泣き出してしまったのだった。

 

コワモテ「おいおい!

何も泣くこたぁねぇだろ!

俺は女の涙に弱ぇんだ!

勘弁してくれよ!」

 

そう言って、オロオロする

コワモテの親分さんが可笑しくて、

私は泣きながら笑ってしまった。