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【第11話】ファミレスで注文して2時間後→店長「お客様ご注文は?」
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 本を読み始めてしばらくすると、 ナカオ店長が、引き続き 申し訳なさそうな顔で、 フライドポテトを持って来た。 ナカオ店長「あの〜…宜しければ… お待ち頂いている間、 こちらをお召し上...
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本編
待ちに待った日替わりランチは、
まさに出来立てのホッカホカで……
私は夢中でエビフライにかぶりつき、
肉汁が溢れ出るハンバーグを
堪能した。
(今まで食べた中で、一番美味しい
日替わりランチだわ!!)
単に、腹ペコだったせい
かもしれないが……
全てを平らげ、満足気に息をついた
私の元に、女性店員が温かいお茶を
持って来てくれた。
すっかり満腹になった私は、
香ばしいお茶をすすりながら、
さっきまでの怒りが
消えている事に気付いた。
(信じられないくらい待たされた
けど…最高に美味しかったし、
まぁ、良しとするか!)
ゆっくりと立ち上がり、
お会計に向かうと、ナカオ店長が
慌てて駆け寄って来た。
ナカオ店長「お会計は結構です!!
あんなにお待たせしてしまって、
とても頂けません!!本当に、
申し訳ございませんでした!!」
スカミ「いえ……私も空腹のあまり、
ちょっと意地になっちゃって…
お手数をおかけして、
すみませんでした。
フライドポテトとドリンクバーを
サービスして頂いたので、
お詫びはそれで十分です。
注文した日替わりランチの分は、
きちんと支払わせて頂きます」
押し問答の末、
私はランチの代金を支払って帰った。
その後しばらくの間、
あのファミレスには
少し行きづらくなってしまった…
3ヶ月ほどが経った頃、
どうしても食べたいメニューが
あった私は、
そろそろほとぼりも冷めただろうと
思い、しばらくぶりに
行ってみることにした。