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【第11話】浮気夫「お前のガキは堕ろせ!」→私は生きる気力を失い屋上へ…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 私は驚いて反射的に振り返った。 そこの居たのはスーツ姿の男性で、 年齢は私と同年代のように見えた。 スカコ「な…何って…… 見ればわかるでしょ? 今から飛び降りるので、 邪魔しないで...
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【第1話】浮気夫「お前のガキは堕ろせ!」→私は生きる気力を失い屋上へ…
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本編
スカコ「私のことを
何も知らないクセに、
勝手なこと言わないで下さい!!
●ぬ理由なら、私にだって
ちゃんと有ります!!
天涯孤独の私に
やっと出来た家族……
その大切な家族、信じてた夫の
リョウに浮気されてたんです!!
裏切られてたんです……」
男性「信じていた人からの裏切り…
辛いでしょうね…
だけどあなた、一度は愛し合って
結婚出来たんですよね!?
これからだって、生きていれば、
また愛してくれる人に出会えるかも
しれないじゃないですか!!!
私なんて…生まれてこの方、
一度も…恋人さえ出来た事が
無いんですよ!!
浮気される相手も居ないんです!!
あなたの人生の方が
ずっとマシですよ!!!」
(え…恋人も出来たこと無いの…?)
私は思わず男性に同情してしまった…
スカコ「で、でも!!それだけじゃ
無いんです!!私…夫から
子供を堕ろせと命令されて…
お腹の我が子を堕ろしたんです…
人殺しも同然なんです…
もう…耐えられないの!!赤ちゃんの
所へ行かせて下さい!!!」
私は男性に背を向け、
再び飛び降りる体勢に入った。
男性「そ…それは!
きっと凄くお辛いでしょうね……
……だけど!申し訳ありませんが、
やっぱり譲れません!!
私は…親から継いだ会社を
倒産させてしまったんです!
300人の従業員達や、その家族の
生活を守る義務が有るんです!!
もう…●んで、保険金で
どうにかするしか無いんですよ…
お願いします!!
ここは私に譲って下さい!!
あなたはまだ●ぬべきじゃない!!」
男性は話しながらこっそり背後まで
近付いて来ていたようで、
話し終えると同時に、
私を羽交い締めするようにして
柵の内側へ引っ張り込んだ…
その勢いで屋上の床に
倒れ込んだ私と男性…
男性は、涙を流す私に、
静かな声で尋ねた。