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【第8話】浮気夫「お前のガキは堕ろせ!」→私は生きる気力を失い屋上へ…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 (私は無能だから、 意見を言う権利など無い…) (もし離婚されたら、 私はもう生きていけない…) (リョウの言う事に従っていれば、 全てうまくいく…) (リョウが子供を堕ろせと 言う...
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【第1話】浮気夫「お前のガキは堕ろせ!」→私は生きる気力を失い屋上へ…
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本編
一週間後、手術後の
2度目の検診に向かった私は、
お医者様から「特に問題ありません」
と言われて帰路についた。
(問題無いって…悲しくて
仕方ないし、家に1人でいると
涙が止まらなくなる事があるのに…)
そんな事を考えながらトボトボと
駅に向かって歩いている時…
私は突然、見たくもないものを
目撃してしまったのであった……
平日の昼間に、リョウが、
楽しそうに笑い合いながら、
知らない女と手を繋いで
歩いていたのだ…
(え…?これって幻…?)
リョウはその時、
仕事中のはずだった。
その日の朝、私はいつもと同じ
時刻に、いつも通り弁当箱を入れた
カバンを手渡して送り出したのだ…
私は慌てて2人の後を追いかけた。
どうか人違いであって欲しいと
祈りながら、2人に
気付かれないように近付き、
すぐ近くの物陰から男の顔を
確認したところ、それは…
間違いなく…リョウ本人だった……
信号待ちの人混みの中、
女の頬に口づけるリョウ…
幸せそうに頬を赤らめて微笑む女…
2人の姿はどう見ても、間違いなく
『幸せな恋人同士』だった…
子供を失った悲しみから
立ち直れずにいる最中に、
リョウの浮気現場を
目撃してしまった私は、
足元の地面が崩れ去って
いくような感覚を覚えた…
私はその瞬間、自分が生きる意味や、
生きなければならない理由を、
完全に見失ってしまったのだった……