前回の内容はこちら▼
【第20話】長男の結婚式当日「高齢出産のBBAは出席するな!」私「本当にいいのね?」→長男夫婦は自業自得の結末に…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 いつになるか分からない 遺産の話には、 まだ怒る余裕が有ったものの、 すぐもらえるはずの1千万円が ふいになってしまうと知った ハヤトは、掌を返したように、 情けなく私にすがってきた...
1話から読みたい方はこちら▼
【第1話】長男の結婚式当日「高齢出産のBBAは出席するな!」私「本当にいいのね?」→長男夫婦は自業自得の結末に…
こちらもおすすめ 本編 私の名前はアスカ。65歳。 夫は5年前に、 長患いの末に亡くなった。 2人の息子は当時まだ高校生と 中学生。それまで専業主婦だった 私は、夫の死後、定年まで 清掃員として働きながら、 夫が残してくれた保険金のおかげで...
本編
ハヤト「ちょ、ちょっと待って
よ〜!!行かないでくれよ〜!!
母さ〜ん!!」
エリカ「私たち、ホントに反省して
ますからぁ〜!!お義母さ〜ん!!」
涙目ですがってくるハヤトと
エリカを無視し、私はオトヤと共に、
会場を後にした。
その後、結婚式が無事に
執り行われたのかどうか、
私には知る由もない…
ただ、あれ以来毎日、
引っ切り無しに、ハヤトと
エリカから電話がかかってきたり、
家に押しかけて来たりするので、
困った私は、オトヤに勧められて、
しばらく海外で過ごす事を決めた。
今は、オーストラリアで
ホテル住まいをしている。
インターネット環境が整ってさえ
いれば、どの国に居ても
仕事は出来るし、
オトヤとも、いつでも顔を見て
話をすることが出来るのだ。
特にオーストラリアは日本との時差の
心配も無いし、何の不便も感じない。
今は英語を学びながら、観光を
しつつ、毎日楽しく過ごしている。
こちらに来て、海外の不動産投資にも
興味が出て来たところだ。
私がそばに居なくても、
オトヤはオトヤらしく、
目標に向かって着実に歩みを
進めているようだ。
学業に、アルバイトに、
そして時々は友達と遊んだりと、
相変わらず青春を謳歌している様子で
話を聞いているだけで、私も
頑張らなくちゃ!と思わせてくれる。
離れているので少し心配では
あるものの、オトヤならきっと
大丈夫だろうと信じている。
ハヤトはどうやら今も、
私の居場所や連絡先を
しつこく探っているようだ。
オトヤはまだ教えていないらしいが、
私は別に言ってくれても
構わないと伝えてある。
スマホはとっくに着信拒否済みだし、
ホテルに電話がかかって来た
としても、繋がないでくれと
フロントに言えばいいだけの話だ。