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【第16話】結婚式で新婦に顔面ケーキをする新郎友人→新郎は爆笑し…
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【第1話】結婚式で新婦に顔面ケーキをする新郎友人→新郎は爆笑し…
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本編
ケンゴ「話し込んでるうちに、
俺の結婚話になって、
マサシに言われたんだ。
嫁は最初のしつけが肝心だ、
誰が上の立場か教えておかないと
調子に乗るぞって」
スカミ「ふうん。だから勝手な
ふるまいをしてたんだ。
私がどこまで許すか、
試してたんだね」
ケンゴ「悪かった。マサシを
招待しないって話は、
あいつを怒らせちゃった。
全然、嫁のしつけがなってない。
俺らが乗り込んで、
直々にしつけてやるって」
つくづく子供の言い分だなぁ。
ケンゴの言い訳を聞き、
私は不快感を催した。
あんな騒ぎを起こして、
その後をどうするつもり
だったんだろうか。
他の挙式で新婦のドレスを
燃やしてしまうような真似をして、
それでも何とかなってしまって、
変な自信をつけたとしか
思えなかった。
顔面ケーキくらいなら
何とかなるって、甘く見たのね。
スカミ「しつけなら間に合ってるわ。
ケンゴにも、その願望
あったんじゃない?
楽しそうに私の背中を
ぐいぐい押してたよね」
ケンゴ「酔ってたんだ。怒られて、
むかついてたのもあった。
マサシの顔見たら気が大きく
なっちゃった。ほんとごめん!」
スカミ「よくわかったわ。
あなたとはやっていけない。
この結果は変わらないよ」
最後のダメ押しをした。
ケンゴは泣き崩れたが、
義父母は放置モードだった。
二人とも私達に頭を下げてくれて、
慰謝料と式費用、必要なら賠償、
全てを引き受けると言ってくれた。
もちろん、実際に背負うのは
ケンゴだ。
もはや人生詰んだ状態の彼を、
両親は抱えるようにして、
病室を出て行った。