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本編
その夫婦は、自分の叔父と
叔父嫁だとは言わないでおく。
こいつに余計な情報を与えるのは
よろしくない。とっさに、
俺はそう思った。
代わりに、ちょっと探りを
入れてみた。マツオは依然として、
にやにやしっぱなし。
マツオ「別にぃ」
スカオ「あ、そうですか」
めんどくさい男だなぁ。
なるほど、叔父が
「面倒だ、関わるな」と、
わざわざ言うだけの事はありそうだ。
スカオ「まぁいいです。
じゃあ、お休みなさい」
俺はとっとと話を切り上げた。
もしかしたら、マツオはもっと
この話をしたかったのかもしれない。
何だか不満げな表情をしていた。
後から思えば、余裕を見せたり
脅したり、要するにマウントを
とりたかった可能性がある。
その時はそこまで気が回らなかった。
というか、謎のマウントに
付き合う義理もなかった。
俺は朝早いんだから、
勘弁してくれという気分。
ただ、この時に、俺はマツオから
完ぺきに嫌われたのだろう。
その日以降、ヤツはとても態度が
悪く、挨拶しても無視するわ、
睨んでくるわ、本当に
うんざりさせられたのだった。
とはいえ、実害はなかった。
無視されるなら、俺も似たような
態度をとるまでの事だ。
特に気にせず、興味も持たなかった。
そんなこんなで、引っ越ししてから
最初の光熱費請求が来た。
水道もガスも、まぁ想定内。
問題は電気代だった。
スカオ「3万6千円!?」