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【第14話】婚約者の彼と高級レストランへ→入店後すぐに伝票が渡され…
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本編
私はその場で、イリエさんの
力になるとは言えなかった。
(その前に、まずは確かめなきゃ…)
涙をぬぐいながら、
「そろそろレストランに
戻らなきゃ…」
と言うイリエさんと
連絡先を交換し、別れた。
バッグに入れたままだったスマホを
確認すると、タカヤからメッセージの
返事が届いており、
[トイレから戻ったら、スカミが
消えてて心配したよ。実家、大丈夫?
落ち着いたら連絡して。]
と書かれていた。
辻褄合わせの為に一旦実家へ戻った
私は、タカヤにメッセージを返し、
祖母が倒れて入院したと嘘を重ねた。
タカヤは全く疑っていない
ようだった。
私は実家で一晩過ごし、
両親にはまだ打ち明けずに、
1人で今後の計画を練った。
(まずは…マッチングアプリが、
タカヤ本人のものかどうかから
確かめよう……)
私は早速マッチングアプリに
登録した。
名前や生年月日などの情報は
デタラメを入力し、顔写真は、
大人しそうな女性の写真を
ネットで拾って使った。
記憶を頼りに彼のアカウントを
探し出し、こちらから
コンタクトを取ると、
すぐに彼からメッセージが来た。
何度かやり取りをした後、
デートに行く流れとなり、
待ち合わせの約束を取り付けた。
そして当日……