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【スカッとする話】娘が41度の高熱で緊急搬送されると貧乏人を見下す看護師に5時間待たされた!【第6話】
前回の内容はこちら▼ 本編 カズ「そうなんだ。 そこで、というか」 部屋着に着替えながら、 カズは真面目な顔をした。 カズ「父さん、引退したい って言いだした」 アスカ「え?医師を お辞めになるの?」 看護師が見つかったと思ったら、 今度は...
本編
アスカ「それで、
カズはどうしたいの?」
カズ「断りたいのは
やまやまだけど、
そうもいかないだろうな」
あまり気乗りしていないと
いった調子で、夫は答えた。
カズ「父さんには、お前の方が
若いんだし、体力はあるだろう
とか言われたんだ。
俺にしてみれば、体力の
問題じゃないんだよな。
経営の才能があるか
どうかって話なんだが」
アスカ「私、カズなら
できると思うけど」
カズ「ありがとう。
でも、自信はない。
アスカも知ってると思う、
小児科もけっこう激務でね。
医者と経営者を
両立させられるか、自信を
もってできるとは言えないよ」
アスカ「そっかぁ」
あんまり無責任に夫を
おだてるわけにはいかない、
と私は思った。
小児科は、成人を診察する
一般内科とは違う。
小児独特の病気もある。
大人と違って、どこがどう悪いと
具体的に説明できない年齢の
幼児、赤ちゃんが患者なら、
相当に気を遣ったりもする。
そこに加えて長年続く
大きな病院の経営トップも、
そうとなれば、簡単に
引き受けられないと思うのも、
自然な心境だろう。