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【第16話】育ち盛りの娘が突然食事をしなくなり…→娘の日記を見て血の気が引いた
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 シュウジ「え?いやあの」 アスカ「あのもこのも無いんだわ! 自力で出て行けないんなら、 あんたの両親呼ぶけど? 何なら一族郎党、 全員集合させようか!?」 私はきっと、鬼も裸足で逃げ...
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【第1話】育ち盛りの娘が突然食事をしなくなり…→娘の日記を見て血の気が引いた
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本編
シュウジ「僕は見たんですよ、
喫茶店で妻が男と会ってたんです。
確信しましたね。
妻は浮気して、きっと
その男の子を妊娠したんです。
むしろ慰謝料を
払ってもらいたい。
お腹の子は、僕の子とは
疑わしいんで親権は要らないですが、
ミオは正真正銘の僕の子です。
絶対に引き取ります」
よくも言えたわね、こんな事。
話し合いの場になった弁護士事務所の
会議室で、得意げにそう言い騒ぐ
夫を、私はとってもがっかりした
気分で眺めた。
ちらっと担当の先生を見ると、
こちらも脱力した様子だった。
弁護士「ご主人。ご主人の確信とか、
きっととか、そんなものは
何の役にも立ちませんよ。
あなたの思い込み以上のものでは
ありませんから。
奥様が浮気したと言うなら、
物的証拠を提示してください」
シュウジ「だから、喫茶店で」
弁護士「そうですね、奥様は確かに
喫茶店で男と会っていましたね。
その男というのは、
僕なんですけどね」
シュウジ「……は?」
弁護士「ですから、打ち合わせの
為に、僕と喫茶店で
面談していたんです。
あなたが見たというのは、
その事では?他には?」
弁護士が詰めると、
シュウジはもごもごと口ごもった。
弁護士「奥様は、必要があるなら、
誕生前にDNA鑑定するのも
やぶさかでないとのご意向です。
それとミオさんの親権ですが、
ご本人のご希望により、
奥様が持つ事になります」
シュウジ「そんなばかな!
ミオは僕の子ですが、妻とは
養子縁組しただけなんですよ!?」
弁護士「養子縁組しておられるのが、
この際は決め手になるんです。
縁組したからには実子も同然です。」