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【第9話】育ち盛りの娘が突然食事をしなくなり…→娘の日記を見て血の気が引いた
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 アスカ「実家の母から、いったん 戻っておいでって言われたのよ。 里帰り出産のために産院を 確保しなきゃいけなくて」 シュウジ「ああ、いいんじゃないか? 俺とミオの事なら心配するなよ。...
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【第1話】育ち盛りの娘が突然食事をしなくなり…→娘の日記を見て血の気が引いた
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本編
アスカ「凄い元気よ。
赤ちゃんが楽しみだって、シュウジ
よりもわくわくしているくらい」
実母「シュウジさんは、まさか
二人目を産むのを反対しているの?」
アスカ「反対はしてないわよ、
産んでくれって言ってる。
ただね。ちょっと反応が薄すぎる
というか、興味ないのかなって
思う部分があって。
ねえお母さん。お父さん、
私が産まれる時はどうだったの?」
実母との雑談中に、私は少し気に
かかっていた夫の冷淡な態度に
ついて、思わずこぼしてしまった。
私は初産、夫は直接産むわけ
ではなく、すでに娘がいる立場。
大きな違いがあるので、
私ほどハイテンションにならないと
いうのも、まぁ理屈としては分かる。
分かるのだけど、
ちょっと無関心すぎない?
そんな気もするのだ。
実母「どうって、そりゃ大喜びで、
産まれるまでずっと
ソワソワしていたわよ。
毎日お腹に話しかけたり、
まだ早いって言ってるのに、
おもちゃ買って来ちゃったり」
アスカ「お父さんも、
可愛いとこあるねえ」
微笑ましくそのエピソードを
聞いていた私だったが、
反面で羨ましくもあった。
私も、夫とともに新しい命の誕生を
待ちわびたい。どきどきわくわく
している夫を見たい。
そんな気持ちが、
どこかにあるのだろう。
アスカ「シュウジも、お父さんと
同じくらいにとは言わないから、
もう少し関心を寄せて欲しいわ」
実母「男の人も、
人それぞれだからねえ。
きっと実感が湧くのが
遅いタイプなのよ」
アスカ「うん、そうね」
きっとそうだ。
私はそう思う事にした。