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【第10話】高2で妊娠し出産した私→その後、彼氏に捨てられて…

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本編

少年は、私の頭をポンポンと

撫でてくれた後、

また駆け足でどこかへ去って行き、

 

少年「早く…こっちこっち…」

 

と、今度は誰かを連れて

戻ってきたようだった。

 

男性「あの…大丈夫ですか…?

すみません、うちの子が…

ほらカイト、今度は何を言ったんだ?

お前も謝りなさい」

 

その男性はどうやら、少年の父親か、

親族のような感じだった。

 

男性「一旦、ベンチにでも

座りましょうか」

 

スカミ「ミ…ミ…ミソラ…」

 

私がしゃくり上げながらそう言うと、

男性は「あぁ、あのベビーカー

ですね」と頷いた。

男性が私を近くのベンチに

座らせると、カイト君が

ベビーカーを押して来てくれた。

 

ミソラの顔を近くで見たことで、

ますます涙が止まらなくなった私に、

カイト君と男性は

黙って付き添ってくれていた。

 

少し涙が収まると、私は2人に

お礼を言って、もう帰ってもらって

大丈夫だと伝えたけど、

お父さんもカイト君も

帰る様子はなく、

ずっと隣に座っていてくれた。

 

私とカイト君と男性は、

しばらく黙って池を眺めていた。

いつの間にか夕焼け空が広がり、

私がオレンジ色に染まった雲を

見上げていると、

男性が穏やかな声で、こう言った。

 

男性「もし良かったら、

何があったのか

聞かせてくれないかな…?」

 

男性の顔を見ると、興味本位など

ではなく、本当に私を

心配してくれているのだと感じた。

私は、今日に至る出来事を、

妊娠が分かった時のことから

話し始めた。

 

男性は黙って頷きながら、

私の話に最後まで耳を傾けてくれた。

カイト君は横で、目を覚ました

ミソラをあやしてくれていた。