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本編
私はスカ子。
27歳で、結...
本編
エネアキとは大違いの、
本当に優しい男性だった。
考えてみたら、元夫の優しさは、
面倒から逃げるための手段に
過ぎなかったと気づいた。
本当に優しい人は、何でも
はいはい安請け合いはしない。
言うべき事はきちんと言う。
新しく出会った男性に、
その事を教わったと思う。
結婚が決まり、
私と彼は無事に入籍した。
それからまもなく、私達が住む
賃貸マンションに、元夫と
元義母がいきなり訪ねて来た。
インターフォン越しに、二人は
エネアキ「頼むよ、
俺とやり直してくれ」
義母「お父さんが大変なのよぉ」
泣きついて来た。
よくよく事情を聞くと
義母「お父さんが、
会社を首になったのよ。
セクハラだって。
退職金も、相手の女に慰謝料
として持っていかれちゃって」
エネアキ「うちの実家も、
まだローンが残っているんだ。
父さんが無職になって、
退職金も無いとなったら、
俺達は家にいられなくなる」
との事。やれやれ。
あの酔っぱらいじいさん、
懲りる機会が無かったからね。
セクハラ癖が治らなかったのね。
でもそんなの、
私の知った事じゃない。
スカ子「何で私に助けを
求めて来るの?」
エネアキ「スカ子は金持ちと
再婚したんだろ?
サークル仲間が
みんなそう言ってるんだ。」