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本編

構成員「オヤジに会わせろと

しつけえんですわ、その女」

 

ジン「俺の母親だと言ったって、

本当か?」

 

構成員「はい、ジンの母だ、

履歴書と言えばわかるって」

 

ジン「なるほど、母親だな」

 

俺は、昔を思い出して鼻で笑った。

オヤジが、まだカノウの

兄貴だったころ。

俺が自分の意志で組に

来たわけじゃないと知っている、

そう語った事がある。

 

カノウ「履歴書の字を見りゃわかる。

あれは中学のガキの字じゃねえよ、

女の字だ。ついでに教えてやるが、

てめえの母親が、どうやらうちの

同業者の女になっててな。

育てるのが面倒くせえ

ガキがいる、高校に行きたがってて、

金がかかって困ると相談したらしい。

そいつは、だったら極道組織に

放り込め、今どきはなり手が

少ねえから、引き取ってくれるぞと

入れ知恵したんだと」

 

ジン「兄貴、よく

そんなの調べましたね」

 

カノウ「そりゃおめえ、

蛇の道はヘビってな。

極道同士にはそれなりの交流が

あるんだ。抗争もするけどよ。

そいつは、女が冗談を

本気にして履歴書まで作りやがった、

しょうがねえから面倒みてやってくれ

と、俺に泣きついてきたんだよ。

だから知ってる。

 

分かっちゃいたがな、

こんな世界に中卒の坊主を

平気で放り込むババァだ。

縁を切った方がてめえのためだと

思って、あえて引き受けたんだ」