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【第8話】毒親の母が893の事務所に俺の履歴書を送り、俺の就職が決まった→20年後…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 母「あぁ、分かった。探しとく」 母の適当な返事に、俺は戸惑った。 探しとくってなんだ? 俺でも進学できそうな 学校を探すってことか? それとも、就職先? 頭の中がぐるぐるしたが、 母...
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本編
結局は進学も就職も決められない
状態で、中学校を卒業するのか。
どんよりとした気分に
浸っていた時だった。
母「ジン、待たせたねえ。
やっと決まったよ」
校門で、俺は来るわけがないと
思っていた母の姿を見つけた。
母は笑顔で、俺に小さい
メモ用紙を手渡してきた。
ジン「決まった?」
母「そこのメモに
書いてある住所に行きな。
雇ってくれるってさ」
ジン「雇う、俺を」
母「明日には行きな。
今日はさすがに卒業式だから、
無理しなくていいって。
優しい就職先じゃないか」
母は上機嫌だ。
いや待て、待ってくれ。
雇ってくれるのは分かったし、
それはいいとして、どこなんだ?
どんな仕事なんだ?
母は、ちっとも説明しようとしない。
ジン「お母さん。
仕事内容は何なの?」
母「あんた料理できるしねえ、
結構しぶとく生きてきたって話を
したら、気に入ってくれたよ」
ジン「そうなんだ、ありがとう。
で、仕事は?」
母「明日の11時には
そこに行くんだよ、いいね」