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本編

ジン「そっかぁ、ありがとう」

 

 

嬉しいもんだねぇ。

ま、女子の中で声をかけてくれたのは、

彼女だけなんだけど。

 

 

男子からは、ちょっとしたヒーロー扱いになって、

それはそれで気分は良かった。

野郎にモテても嬉しくないんだが、

まぁ褒められれば悪い気はしない。

 

 

ところが。

今までクラスメートながら、ほぼほぼ接点が無かったゲントが、

どうやら俺に不愉快な気分を催したようだ。

 

 

ゲント「何だよ、今まで影が薄かったのに、

ちょっと成績出したからって調子に乗って」

ジン「はい?」

ゲント「どうせオリンピックまではいけないだろう」

ジン「あー、まぁ、そうだね」

 

 

急に絡まれてしまった。

俺のどこら辺が調子に乗ってるように

見えたのか不明だが、とにかくゲントには

不快だったのだろう。

 

 

まぁ分からなくはない。

今まではサッカー部のイケメンエースで、

女子の好意は軒並みかっさらってたし、

男子からも「あいつ凄ぇ」

とか言われてたんだろうし。

 

 

これが、スポーツの残酷な部分だ。

結果が全てってやつ。

いくら騒がれようと、ゲントは結局のところ

結果を残せなかった。