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本編

ジン「待ってくれ、爺さん。

俺はボクシングしかやったことないし、

経営なんて何も知らないぞ?」

 

 

祖父「だからいいんだよ。

今のオーナー候補は、先代と揉めてばっかりだそうだ。

むしろ、ジンを紹介してくれと言われたんだ。

 

 

下手に経営学とやらを勉強して、

理屈ばっかり言う今の候補じゃなくて、

何も知らないやつを一から育てたいと。

元プロボクサーなら根性はあるだろうって言ってた」

ジン「そんなむちゃくちゃな」

 

 

とはいえ。

AIだDXだと事務職がどんどん隅っこに

追いやられているこの時代、

何のスキルもない俺が生き残れる可能性は低い。

 

 

ちょっと前までそう思っていた。

そんな俺に、もしかしたらのチャンスが

巡ってきたのかもしれない。

ミオにも相談したら

 

 

ミオ「大チャンスだよ!

私も、いま企業セミナーの講師やってて、

飲食店に関係する人をたくさん知ってる。

協力するから、やってみようよ!」

 

 

彼女も大乗り気。

あっというまに、俺達は新たな道へと踏み出したのだった。

回らない寿司をもっと気軽にというコンセプトで、

ランチタイムに寿司弁当を販売する企画が立った。

そしてこれがまさかの大ヒット。