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【第6話】夫が私にプロポーズしたのは親の指図だった!→真実を知り家を出ようとした瞬間…
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本編
父は何も言わなかった。
軽く昭和思考が入ってる気質で、
自分たちは娘を嫁に出す側、
みたいな感覚があるらしい。
スカコ父「とにかく、
おまえは貰われる立場なんだ。
あちらのご両親には、
しっかり気を遣うように」
古いドラマに出てくる、
頑固者の嫁父みたいな態度だった。
まぁ、父に言われるまでもない。
ヒロヤのご両親は、そんなに
高齢というわけじゃないけれど、
母の指摘通り気難しそうな
雰囲気で、そこそこ気を遣う
だろうなとは、私も予感していた。
会社の上司に接するような
態度が無難かな、とも思った。
ところが、そんな生易しい
ものじゃなかった。
結婚式は義両親の強い希望で、
彼の田舎で挙式という事になった。
スーパーさえ近くにないような
場所に、結婚式場があるの
だろうかと不安に思っていたら、
やっぱりそういう施設はなく、
会場は村民会館だった。
料理はすべて、
ご近所さんの持ち寄り。
ウェディングケーキなんて
ものを作れる人はおらず、
ケーキ店もない。
代わりに、こちらの地区では
結婚式に欠かせないとかいう、
砂糖でできた固い筒状の
菓子が高砂席に置かれる。