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【第6話】嫁が事故で半身不随に→嫁の毛布を取った瞬間、俺は理性を失い…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 どんな家庭で育ったんだ。 ちょっと不安になったのは事実だが、 俺も言い出した手前、それは ちょっとと断るのは気が引けた。 という経緯で、実際にエリコの 家を訪れる事になった。 もしか...
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【第1話】嫁が事故で半身不随に→嫁の毛布を取った瞬間、俺は理性を失い…
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本編
スカオ(何だろうな、
この冷淡な感じ。一人娘の
結婚相手を見る目じゃない気がする。
いやそもそも、娘をさっさと
結婚させたいっていう
思惑も感じる。これじゃあ、エリコが
自分の家庭とは似ても似つかない
方向を望むのも無理はない)
俺はそんな印象を受けつつ、
表向きだけは和やかに会話を
交わして、彼女の実家を後にした。
帰り道、駅まで送ると称して
ついてきたエリコに
スカオ「君の言いたい事は、
たぶん分かったと思う。
俺の家は飲食店、世間の景気に
左右されるし、ちょっとした事でも
揺らぐかもしれない。
苦労させる可能性もあるけど」
エリコ「はい。私も精一杯
がんばって、お店を盛り立てて
いきたいと思っています。
苦労は承知です、でもどうせ
苦労するなら、自分が望んだ道で
苦労したいんです」
スカオ「分かった。改めて。
結婚を前提に、お付き合い
してください」
俺も自分の決心を告げた。
それから半年後、
俺達は結婚したのだった。
店に立つようになったエリコは、
自分の言葉通り、
本当に頑張ってくれた。
店の清掃、洗い物、注文取り。
どんな雑用も進んで取り組む。
ついには店のメニューを使った
チラシまで作成し、
自ら駅前で歩行者に配布、
集客にも貢献するくらいだった。
俺の母はあまり心臓が強くないので、
無理はさせられない。
その事を気遣い、母を休ませるよう
俺に訴えてくるほど、
母とも仲は良好だった。