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【第10話】興信所に夫の浮気調査を依頼「これは浮気じゃない…」夫の驚愕の正体とは…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 世の中は感染症の流行で、 なかなか落ち着かない 時期でもあった。 私とケイキは話し合い、 とりあえずは世界的なパニックが 収まるまで新婚旅行は お預けだねという事で合意した。 確かに...
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【第1話】興信所に夫の浮気調査を依頼「これは浮気じゃない…」夫の驚愕の正体とは…
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本編
ケイキ「面倒な手続きがいるんだ。
俺が前に住んでいた地方に
本籍があるんでね。
このご時世じゃ移動も難しいし、
俺がやっておくよ」
スカコ「面倒な手続きがいるなら、
なおさら、二人で手分けしようよ。
私も手伝うから」
ケイキ「いや、会社との
兼ね合いもある。俺が責任もって、
役所で手続きしておく。
ついでに会社にも届け出を出したり、
いろいろしなきゃ。社員の俺
じゃないと出来ない作業だからね」
スカコ「そんなものなんだ。
商社勤めって、ほんとに大変ね」
ケイキ「何せ会社の規模が
大きいからね。商社を知らない
スカコが、ぴんと来ないのも
無理はない。とにかく、
俺に任せておいて。
一家の主らしく、きちんと
しておくよ。頼れる旦那って
ところを、スカコに見せたい」
ケイキは頼もしい事を言ってくれた。
私は、彼の優しい顔に見とれ、
責任感がある素敵な人と結婚できて
良かったと、心から思った。
……後から思えば、
いろいろとおかしかったのだけども。
この時の私は、たぶん新婚ボケ
していたんだと思う。あれこれ
考えたくなかったと言ってもいい。
何もかもをケイキに一任して、
私は彼のためにと甲斐甲斐しく
家事に勤しむ事を決めた。