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【第14話】グリーン車の指定席に知らない大学生が!→妊婦の私から勝手に席を横取りし…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 リンも負けてはいない。 ハキハキと言い返している。 一報で相棒のチナは、そっと 私を自分の席に座らせてくれた。 意外と近いところだったようだ。 チナ「お姉さん、 ちょっと座ってて。妊...
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本編
改めて良く見ると、
さっきこの場を離れたチナが、
制服姿の男性を連れて
戻って来ていた。
車掌さんだ!
車掌「グリーン車に
無賃乗車しているお客様が、
との通報を受けて参りました」
リナ「こいつ!この男、
ちゃんとチケット持ってる
お姉さんの席を乗っ取って、
いちゃもんつけてたの」
車掌「では、チケットを
拝見させて頂けますか」
車掌は礼儀正しく、でも厳しい
口調で、チケット提示を求めた。
ヒロトは急に挙動不審になった。
ヒロト「あー、今持ってねーや。
どっかに落としたかも」
車掌「間違いなくお買い上げ
頂いているのなら、レシートなどで
ご証明をお願いします」
ヒロト「トイレに落としたかも」
言を左右にして、ヒロトは
何とか逃れようとあがいている。
チナが車掌の袖を引っ張って、
私に振り向かせた。
チナ「あっちのお姉さん。
お姉さんなら、チケット
持ってるはず」
リン「そうそう!
お姉さん、チケット出してみてー」
二人に促され、私はバッグから
グリーン車の乗車券、
念のためにレシートも
取り出して車掌に見せた。
彼は手に取ってしっかり確認し、
にこっと笑った。