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【第9話】仏のように温厚な夫にDQN893「痛い目を見る前に金出せ」と肩を掴んだ瞬間...
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 もうそろそろドライブも終わり、 頼まれ事を済ませて自宅へ 向かおうというあたりで、 タクマはもう少し食べると 言い出した。 ちょっと待って。そりゃ体が 大きいからね?食欲もあるよね?...
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【第1話】仏のように温厚な夫にDQN893「痛い目を見る前に金出せ」と肩を掴んだ瞬間...
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本編
クミコ「な、何!?」
タクマ「……追突だ」
バックミコラーを覗いたタクマが、
少し顔を曇らせて言った。
どうやら、後ろから来ていた車が、
うちの車に突進したらしい。
こんなところで貰い事故!?
焦る私、でもタクマは冷静だった。
さっとシートベルトを外し、
外に出ていく。
タイゴ「おい!
何してくれてんだよ、てめぇ!」
怒鳴り声がした。
タクマでは、あり得ない。
あの人はこんな荒っぽくて
ケンカ腰な話し方はしない。
追突してきた車の運転手か、
同乗者に違いない。
タイゴ「信号見てなかったのかよ、
このトンマ野郎!なんでさっさと
行かねえんだよ、あぁ!?」
クミコ(絡まれた!?)
たちが悪い相手らしい。
私もシートベルトを外した。
タクマを放っておけなかった。
車の外に出てみると、
目が飛び出しそうになった。
キンキラの金髪、無精ひげ、
やたら肩の筋肉を露出させている、
だらしなく見えるTシャツに
ダメージジーンズ。つっかけている
のはまさかのビーチサンダル。