前回の記事はこちら▼
本編
Ａ夫は、Ａより少し年上で、
タプタプとした肥満体に清潔感の無い
ジャージ姿。長らく運動とは無縁で、
食べてはダラダラと過ごして
来たんだろうな〜。という印象。
Ａ娘は、小学校高学年くらい？で、
ダボッとした服装に、姿勢が悪く、
力の無い歩き方。表情は何だか少し
暗〜い感じがしていました。
何となく不気味な雰囲気のＡ一家は、
それから本当に毎日のように
まだ明るい時間帯から、
連れ立って ゲームセンターに
やって来たのです。
（え？また今日も！？
お仕事 何してるんだろう…）と、
不思議に 思わずにはいられませんでした。
あ。勘違いしないで下さいね！
毎日子供を連れてゲームセンターに
来ている事を批判している訳では
ありません。
上司や先輩スタッフ達がＡ一家を
“厄介だ” と言うのには、
それなりの理由が有るのです。
それは、“度重なる迷惑行為”です。
ゲームを楽しむというよりも、
のめり込んでムキになるという感じで、
思うようにいかないと何をしでかすか
分からないというのです……。
私が遭遇した最初の
“Ａ一家による迷惑行為”は、
Ａ娘が起こしたものでした。
Ａ一家は、来る時は一緒でも、
ゲームセンターの中では
三人バラバラで行動します。
それぞれが決まったジャンルの
ゲームに夢中になっているのです。
Ａは、UFOキャッチャーなどの
クレーンゲーム系。
Ａ夫とＡ娘は、メダルゲーム系。
Ａ娘は、その日もメダルゲームだけを
延々とやり続けていたのですが、突然、
Ａ娘「何だよコレ！！！
詐欺じゃねーの！？
バカヤロー！！！フザケんなよ！！！
金返せよコラー！！！」
と、ものすごい剣幕で
怒鳴り始めたのです。
信じられないことに、
Ａ夫はすぐそばに座っているのに、
怒鳴り続けるＡ娘を止めもせず、
まるで他人事のように横目でチラッと
見ただけで、知らんぷりで自分の
メダルゲームを続けているんです！！
（うわ〜…マジか〜…）
Ａ一家が “厄介” と称される理由を
初めて目の当たりにした私は、どう
対応するのが正しいのかと、周りの
先輩スタッフ達の様子を伺いました。
ところが、何故か誰も止めに
行こうとせず、ただ遠巻きに
見ているだけなのです……。
