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【第13話】彼女父「挨拶が遅い!娘はもう妊娠4ヶ月だぞ!」→まだ知り合って1ヶ月だと伝えた結果…
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本編
マスミ「私、前の人に
振り回されちゃって、
親にも心配かけたから。
もう二度とあんな間違いを
しないと分かってもらうためにも、
スカオには親と会って欲しい」
マスミは大まじめにそう言った。
そして、これはけじめだから
と言い、わざわざ借用書まで
用意したのだ。
ネットで調べて、コンビニで
プリントアウトし、きちんと
署名して。印鑑もちょうど持って
いるというので、押してくれた。
ここまでしなくてもいい、
俺はそう言ったのだが、
彼女はけじめだと強く言い張った。
スカオ(そうか。
マスミも本気なんだな)
彼女の気持ちが嬉しくて、
俺はその申し出を
ありがたく受けた。
ああ、俺は結婚する。
保育園時代はパパ役で
大忙しだったが、
これからは彼女と、いつか
生まれる彼女との子どもの、
本物のパパになるんだ。
俺は希望で満ち溢れていた。
問題の週末。
とりあえずはカジュアル、
結婚挨拶というよりも
交際報告というノリでいこう。
マスミから提案され、
俺は一応スーツを着込んだものの、
結婚式に着るような礼服ではなく、
いつもの仕事着を選んだ。
指定された駅に行って、
彼女と合流し、いよいよ実家へ。
ごく普通の一軒家だ。
玄関では、母親らしい年配の
女性が俺を出迎えてくれた。
何だかちょっと、
複雑そうな顔をしている。