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【第8話】リビングに謎の盗聴器が…娘の作戦で迫真の演技してみた結果w
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 頭の中がぐるぐるした。自分ながら、 混乱しているのが分かる。 まるでドラマに出演しているような 感じ。私と娘はリビングで筆談した。 アカリ「私の部屋には、 怪しいタップはなかったよ」...
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【第1話】リビングに謎の盗聴器が…娘の作戦で迫真の演技してみた結果w
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本編
いやいやいや。
そんな、もし本当に盗聴器だったと
して、それを仕掛けるなんて
絶対に非常識な人間だ。
何をしでかすか、見当はつかない。
非常識人が、取り返しのつかない
騒ぎを起こす可能性は、
残念だけど否定できない。
アスカ「近いうちに業者を
呼んだ方がいいと思う。
気持ち悪いけど、
しばらくはこのままで」
アカリ「ママの心配は分かる。
でも、業者を呼んだとしても、結局は
何かされる可能性はあるんだよ?
相手は聞きたくて
聞いているんだもん。
急に思い通りにならなくなったら、
ブチギレるかもしれないのは、
自分で外しても
業者呼んでも一緒だよ」
アカリは平然としている。
きっと、娘の心の中では
「犯人はパパ」と
断定しているのだろう。
パパ、つまりヨウジであれば、
そこまで悲惨な事件にはならないと
予測しているに違いない。
私も同感ではある。
だけど、もし違ったら?
アカリを狙うストーカーの
仕業だったら?
意気揚々とタップに手をかける娘を、
私はやっぱり止めた。
やるとしても、
準備が必要だと思ったからだ。
アスカ「ちょっと待って。
どうせやるんだったら、
もう少し工夫してからにしよう」
アカリ「?」
アスカ「ママに考えがあるの。
協力してくれる?」
私の書いたメモを見て、
アカリは考え込んだ。
しかし、長い時間の事ではなかった。
やがて娘はうなずいた。